スプレッドシート | 基本 ⑤検索・参照関数
Googleスプレッドシートを活用した日常のデータ処理や、業務効率化のための基本的な知識を紹介しています。
この記事では「検索・参照関数」について解説します。
検索・参照関数
検索・参照関数は、大量のデータから特定の情報を探し出すために役立ちます。
これらの関数を使うことで、異なるシートや範囲内から目的のデータを効率的に抽出して、動的なレポートやデータ分析ができるようになります。
VLOOKUP関数
垂直方向に並んだデータから、指定した値を基に対応する値を探し出します。
基本構文
=VLOOKUP(検索キー, 範囲, 列番号, [検索の型])
検索キー
探したい値
範囲
検索対象のデータ範囲(検索キーは必ず最左列に配置される)
列番号
範囲内で返したいデータがある列番号(最左列を1として数えます)
検索の型(省略可能)
TRUE(近似一致)またはFALSE(完全一致)
例
商品コードを基に、価格情報を取得する場合
=VLOOKUP("商品A", A2:D100, 3, FALSE)
HLOOKUP関数
水平方向に並んだデータから、指定した値を基に対応する値を探し出します。
基本構文
=HLOOKUP(検索キー, 範囲, 行番号, [検索の型])
検索キー
探したい値
範囲
検索対象のデータ範囲(検索キーは必ず最上行に配置される)
行番号
範囲内で返したいデータがある行番号(最上行を1として数えます)
検索の型
TRUE(近似一致)またはFALSE(完全一致)
例
月ごとの売上データが水平方向に並んでいる場合、特定の月の売上を取得する場合
=HLOOKUP("3月", A1:M10, 4, FALSE)
INDEX関数
指定した範囲内の特定の行・列にある値を返します。
INDEX関数の基本構文
=INDEX(範囲, 行番号, [列番号])
MATCH関数
指定した範囲内で検索キーが最初に現れる位置(相対位置)を返します。
MATCH関数の基本構文
=MATCH(検索キー, 範囲, [検索の型])
[検索の型]は、完全一致の場合は0、近似一致の場合は1または-1を指定します。
INDEX関数とMATCH関数の組み合わせ
例
特定の名前がリスト内のどの行にあるかをMATCHで求め、その行に対応する売上データをINDEXで抽出する
=INDEX(B2:B100, MATCH("山田", A2:A100, 0))
A列に名前、B列に売上データがあると仮定しています。
検索・参照関数の活用ポイント
データの整合性の確認
検索キーが重複しないようにデータを整理することが、正確な参照結果を得るためのポイントです。
完全一致と近似一致の使い分け
基本的にはFALSE(完全一致)を使用するケースが多いですが、数値のレンジなど、近似値を利用する場合はTRUEを指定することもあります。
エラー処理の実施
検索結果が見つからない場合、エラーが発生することがあります。これを回避するために、IFERROR関数と組み合わせると便利です。
=IFERROR(VLOOKUP("商品A", A2:D100, 3, FALSE), "該当なし")
まとめ
「検索・参照関数」を使うことで、大規模なデータセットから必要な情報を迅速に抽出できるため、業務効率やデータ分析の精度が向上します。
VLOOKUPやHLOOKUPはシンプルなデータ抽出に最適で、INDEXとMATCHの組み合わせはより柔軟な検索が可能です。
これらの関数を理解し、状況に応じて使い分けることがポイントです。